エモにある重要な要素 〜 American Footballのように情緒的であること
前回は、エモにある重要な要素、Joan Of Arc の実験性について記事を書きました。
今回は、いよいよAmerican Footballについて書きます。
エモやポストロックのレジェンドとも言えると思います。
Cap'n Jazz のメンバーの軌跡としては、キンセラ兄弟の弟、Mike Kinsellaがフロントマンですね。ファーストアルバムが出た時には、既に解散、メンバーはそれぞれの道をあゆみ、Mike Kinsella は Owen 名義で音楽活動を、他のメンバーは普通に社会人として勤め人の道を歩んだそうですね。その後、再結成、3枚目までアルバムをリリースします。
エモにある重要な要素、Cap'n Jazz の軌跡からするとAmerican Football にあるそれは、情緒的であること、この一言です。
The Promise Ringの疾走感、Ghoast and Vodokaのギターサウンドとは一線を画し、Joan Of Arc のような実験性は凌駕した完成された情緒性です。
音楽的と言っても良いと思います。叙情的で、じんわりと感情を表している音楽。
代表曲「Never Meant」では、つもりではなかった秋の夜、終わってしまった恋を回想する情景が唄われます。
表現としては、クリーンサウンドのギターアルペジオが繰り返され、ペースはゆったり、単調にはならず変拍子が織り成されることで表現される劇的な構成力。
美しい音楽です。