masartmusic’s diary

好きな音楽やアートについて、軌跡や変遷を辿った足跡です。

エモにある重要な要素 〜 実験的に派生していく Joan Of Arc

前回は、エモにある重要な要素を、Ghost And Vodka の ギターサウンドから記事を書きました。

 

masartmusic.hatenablog.com

 

今回は、Joan Of Arc の実験的な要素について取り上げてみたいと思います。

Portable Model of

Portable Model of

  • アーティスト:Joan of Arc
  • 発売日: 1997/06/10
  • メディア: CD
 

 

中心的メンバーは、言わずと知れたキンセラ兄弟の兄、Tim Kinsella 。

メンバーの入れ替わりはあるも、兄さんは恒久的位置取りで、唯一の継続メンバー。

1st.アルバム「a portable model of」を聴けば、何よりまずは難解、の感想でしょう。

のちにキンセラ兄さんは、エモと称されることを嫌がったようですね。わかるような気がします。ちょうど90年代に、ハードコアから新たな実験が始まったシカゴ音響派からの影響があるのかもしれません。初めて聞いた時には、頭の中がとっ散らかる程、ロックの定式からはかけ離れたアレンジです。全体的にクリアなサウンドで統一感があり、電子音や環境音による装飾に変拍子といった具合で、疾走感繋がりでエモを辿る道中であれば、この難解さは、予想を超える驚きが得られる体験です。

聴けば聴くほど、の部類ですね。クリアサウンドに環境音による装飾ですから、キャンプに行った時などのBGMに良いかもしれません。

ストレートなロックの定式から実験的に派生していく Joan Of Arc 。エモの潮流で重要な要素ですね。

 

引き続き、エモ、ポストロックに注目していきます。